肥前浜宿は浜川の河口に作られた在方町で、室町時代には町として成立していたと考えられています。
江戸時代は長崎街道多良住還(多良街道)の宿場町として栄え、また有明海に臨む港町として明治以降も酒造業や水産加工業に支えられました人口も多く、江戸時代から「浜千軒」と言われ、津郡でも有名な 町でした。
400年ほど前の慶長年間には、スペインのドミニコ会が肥前で最初に教会を立てています。このような歴史を持つ町並みは今でも土蔵作り草葺の町やが立ち並び伝統的な景観を色濃く残しています。
これらの伝統的な建物は、江戸時代後期から昭和初期にかけての建築が中心ですが、草葺民家から洋館まで、バラエティに富んでいます。
また肥前浜宿は江戸時代からそれぞれの地区に異なった業種の人々がすみ分けていた名残で、今でも地区ごとに町の雰囲気が異なります。
そのため旧街道沿いには、商家町、猟師町、下町、田園など変化に富んだ風景が広がります。
■ふな市
1月19日の早朝、夜明け前から中町どおりを中心に、威勢のいいふな市が立ってにぎわいます。昆布巻きしたフナを一昼夜煮詰めて「フナンコグイ」が出来上がります。二十日正月に恵比寿、大黒さんにお供えして、商売繁盛を願う風習が伝えられています。
■ガタリンピック
干潮と満潮の水位差が6mに達する有明海。干潮時に現れる干潟で開催されるのが有名な「ガタリンピック」5月下旬~6月上旬に行われ毎年、出場希望者が殺到し、県内外から予約ですぐに満杯になってしまうほどの人気です。
■酒蔵コンサート
中町通りの「呉竹酒造」の空き蔵(東蔵)を利用してコンサート、講演会、絵画展など各種の行事が開催されています。
■祇園祭り
7月13日~15日の3日間、松岡神社の大祭が行われ、御神輿、獅子舞、面浮立などが、披露されます。13日の夜は、子供達による提灯行列も行われます。
■お火たき
祐徳稲荷神社で毎年12月8日に行われる新誉祭の夜の神事。この火にあたると、病が治り、罪やけがれが清められると言われています。